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蒲生干潟(仙台市)Pilgrimage site

震災の津波で干潟は砂で埋まり、その後河口部の砂の堆積、台風被害などで干潟の回復が懸念されていますが、景観と環境が被害と回復を象徴するところとして語り継ぎたいと思います。
こころのみちの物語「蒲生干潟のレジリエンス」

蒲生干潟は仙台市宮城野区の七北田川河口にできた干潟で、海浜性の多様な動植物が生息し、野鳥や渡り鳥が羽を休める場所でした。そして子ども連れの家族の遊び場、探鳥の場にもなっていました。

東日本大震災では、大津波で跡形もないくらいの被害を受けました。さらに水量の変化で河口が閉じてしまったり、この年秋の台風で以前とは別の場所に河口ができたりしましたが、宮城県の掘削工事により河口が復活しました。

その後無残な状態に大きな変化はないものの、砂浜や潟湖が元の姿を少しづつ取りもどすにつれ、ゆっくりながらも動植物がもどりつつあるのが確認されます。ハマヒルガオ等の植物や、カニなどの動物、魚類そして水鳥などです。
ヨシ原の復活はまだ一部ですが、その早さは人間の予想を上回るもののようで、自然の復元の力には驚くべきものがあります。大自然の猛威と復元する力をまじかに感じ
取れる場所といえます。

また、標高6mで一時低さ日本一であった日和山(ひよりやま)は津波で削られ、市民が積んだ石と「日和山」の看板のみとなってしまいました。今年国土地理院では改めて被災地沿岸の地形を測量、標高3mの山として18年ぶりに再び低さ日本一と認定されたことは、地域の歴史のあかしとして記憶されるべきことです。

(一般社団法人東北お遍路プロジェクト理事 八木充幸)

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